
こんにちは、アザミです。
お気に入りの絵やポスターが3枚手元にあると、それだけでなんだか心が弾みますよね。
「この素敵なアートたちを、お部屋のどこにどうやって飾ろうか…」なんて、想像を巡らせる時間はとても楽しいものだと思います。
でも、いざ飾ろうとすると、「1枚ならまだしも、3枚となると途端に難しく感じる…」という方も多いのではないでしょうか。
私自身も、アートに興味を持ち始めた頃は、複数の絵をどう配置すればいいのか、そのバランスの取り方にずいぶん悩んだ経験があります。
3枚の絵の飾り方には、実はいくつかの基本的なコツがあるんですよね。
例えば、ただ横並びに配置するだけでなく、高さや間隔を少し意識するだけで、驚くほどお部屋の印象がおしゃれに変わることがあります。
アートパネルのような軽いものを選べば、壁掛けも気軽に試せますし、賃貸だからと諦める必要もありません。
大切なのは、作品同士のバランスや、リビングや玄関といった飾る場所のインテリアとの統一感なのかもしれませんね。
この記事では、かつての私のように「3枚の絵を飾りたいけれど、どうすればいいか分からない」と感じている皆さんと一緒に、その基本から応用までを探求していきたいと思います。
難しいルールに縛られるのではなく、あなたらしい素敵な空間を作るためのヒントを、一緒に見つけていきましょう。
3枚の絵画やポスターを複数飾る際のレイアウトのコツさえ掴めば、お部屋の壁が、あなただけのアートギャラリーに生まれ変わるはずです。
- 3枚の絵を飾る際の基本的なレイアウトパターン
- 作品同士のバランスをおしゃれに整える配置のコツ
- 飾るのに最適な高さや間隔の決め方
- フレーム選びやテーマで空間に統一感を出す方法
- リビングや玄関など場所に応じた飾り方のアイデア
- 賃貸住宅でも壁を傷つけずに飾るためのアプローチ
- あなたらしいアートの飾り方を見つけるヒント
バランスが鍵|3枚の絵の飾り方の基本
- まずは基本となるレイアウトのパターン
- 作品のバランスを整える配置のコツ
- 飾る高さを決めるときの簡単な考え方
- 絵と絵の最適な間隔はどれくらい?
- アートパネルで気軽に試してみる方法
まずは基本となるレイアウトのパターン
3枚の絵を飾る、と一言で言っても、その飾り方にはいくつかの基本的な「型」のようなものがあるんですよね。
このパターンを知っておくだけで、ぐっと飾りやすくなるように感じます。
私も最初は何も知らずに感覚だけで並べてみて、「うーん、なんだか落ち着かない…」なんて失敗を繰り返していました。
まずは、代表的なレイアウトをいくつか一緒に見ていきましょう。
水平に揃える(横一列)
これは最もシンプルで、多くの方が最初に思い浮かべる飾り方ではないでしょうか。
3枚の絵を横一列に並べる方法です。
このレイアウトの素敵なところは、空間に広がりと安定感を与えてくれる点ですね。
特に、ソファの上やベッドのヘッドボードの上など、横長のスペースに飾ると、とてもきれいに収まります。
中心線を揃えるか、下辺のラインを揃えるかで、また少し印象が変わるのも面白いところです。
中心線を揃えるとフォーマルで整った印象に、下辺を揃えるとリラックスした雰囲気になるように感じます。
サイズが同じ絵ならもちろん、異なるサイズの絵でも、中心や下辺を意識するだけでまとまりが生まれるから不思議ですよね。
垂直に揃える(縦一列)
こちらは、3枚の絵を縦に並べるレイアウトです。
天井を高く見せる効果があるので、壁の縦のラインを強調したい場合や、柱の横などのちょっとしたスペースを有効活用したいときにぴったりかもしれませんね。
私の場合、部屋の角の少し寂しいスペースにこの方法で小作品を飾ってみたら、空間がぐっと引き締まって見えた経験があります。
このレイアウトも、絵の中心線を縦に貫くように揃えるのが基本です。
視線が自然と上下に動くので、ストーリー性のある3枚の絵などを飾るのにも向いていると言えるでしょう。
グリッド状に配置する
もし6枚や9枚など、もっと多くの絵を飾りたいときに応用が利くのが、このグリッド状の飾り方です。
3枚の場合はあまり使わないかもしれませんが、考え方として知っておくと便利ですね。
同じサイズのフレームを使い、縦横の間隔をきっちり揃えて配置することで、まるで美術館のような、非常に整然とした印象を与えられます。
きっちりとしたシンメトリーな空間が好きな方には、とても心地よいレイアウトだと思います。
リズミカルに配置する(アシンメトリー)
これまでの揃えるレイアウトとは対照的に、あえて不規則に配置することで、動きやリズムを生み出す飾り方です。
大小さまざまなサイズの絵を組み合わせたり、中心をずらして配置したりします。
一見難しそうに思えるかもしれませんが、実はとてもクリエイティブで楽しい方法なんですよね。
コツとしては、3枚の絵全体をひとつの大きな塊として捉え、その塊の中心が壁面の良い位置に来るように意識することかもしれません。
最初に一番大きな絵の位置を決めてから、その周りに小さな絵を配置していくと、バランスが取りやすいように思います。
これらのパターンを知っているだけで、3枚の絵の飾り方の選択肢がぐっと広がると思いませんか。
まずはどのパターンが自分の部屋や飾りたい絵に合いそうか、想像してみることから始めてみるのが良いでしょう。
作品のバランスを整える配置のコツ
レイアウトのパターンを決めたら、次に考えたいのが「バランス」です。
これがなかなか奥が深くて、アート探求家としてはとても興味深いテーマなんですよね。
同じ3枚の絵でも、ちょっとした配置の工夫で、全体の印象ががらりと変わることがあります。
ここでは、作品のバランスを上手に整えるためのコツをいくつか探ってみたいと思います。
テーマや色で繋ぐ
3枚の絵を一つのグループとして見せるために、とても有効なのが「共通点」を作ることです。
例えば、3枚とも「海」をテーマにした作品で揃えたり、「青」という色が共通して使われている作品を選んだりする、といった具合です。
そうすることで、たとえ作家や作風が異なっていても、不思議と全体にまとまりが生まれるんですよね。
これはまるで、洋服のコーディネートで、バッグと靴の色を合わせるテクニックに似ているかもしれません。
私自身、全く異なる抽象画を3枚飾りたいと思ったとき、それぞれの絵の中に少しだけ入っている「黄色」を共通項として意識して配置してみたら、驚くほどしっくりきた経験があります。
中心となる作品を決める
3枚の中に、特に気に入っている作品や、一番サイズの大きい作品はありませんか。
もしあれば、その一枚を「主役」として中心に据え、残りの2枚を「脇役」としてその両脇に配置する、という方法もとても効果的です。
これは「シンメトリー(左右対称)」の配置になり、非常に安定感のある、クラシックで美しい印象を与えます。
人間の目は、無意識にシンメトリーなものに心地よさや安心感を覚える傾向があるようです。
この心理を利用しない手はないですよね。
主役の絵が引き立つだけでなく、空間全体が格調高く見えるような気もします。
視線の流れを意識する
これは少し上級者向けのテクニックかもしれませんが、絵を飾るときに、それを見る人の「視線の動き」を想像してみるのも面白いアプローチです。
例えば、左の絵から中央、そして右の絵へと、自然に視線が流れるような配置を意識するのです。
風景画であれば、地平線のラインを3枚で繋がるように配置したり、人物画であれば、描かれた人物の視線が中央に向かうように飾ったりすると、3枚の絵の間に見えない繋がりが生まれます。
こうすることで、ただの3枚の絵ではなく、一つのストーリーを持った組作品のように見えてくるから不思議です。
これらのコツは、決して「こうしなければならない」というルールではありません。
むしろ、あなたのアートをより魅力的に見せるためのヒントのようなものです。
色々と試してみて、ご自身の心が「これがいいな」と感じるバランスを見つけることが、何よりも大切なのではないでしょうか。
飾る高さを決めるときの簡単な考え方
さて、レイアウトとバランスの次は、「高さ」について考えてみましょう。
これもまた、お部屋の印象を大きく左右する、とても重要な要素なんですよね。
せっかく素敵な絵を飾っても、位置が高すぎたり低すぎたりすると、どこか落ち着かない空間になってしまうことがあります。
でも、安心してください。
これには、誰でも簡単に実践できる、とても分かりやすい目安があるのです。
基本は「目線の高さ」
美術館やギャラリーに行ったときのことを思い出してみてください。
作品が、とても自然に見やすい高さに展示されていると感じませんか。
実は、あれにはちゃんとした基準があるんです。
一般的に、飾る絵の中心が、床から145cm〜150cmくらいの高さに来るようにするのが基本とされています。
これは、平均的な成人の目線の高さ(アイレベル)にあたります。
この高さを基準に飾ることで、私たちは無理なく自然に作品を鑑賞することができる、というわけです。
3枚の絵を飾る場合も、この考え方は同じです。
横一列に並べるなら、3枚の絵の中心を結んだラインが、床から145cmの高さに来るように意識すると、まず間違いがないでしょう。
まずはこの「魔法の数字」を覚えておくだけで、高さ決めの悩みはかなり解消されるはずです。
家具とのバランスを考える
ただし、お部屋にはソファやチェスト、デスクなど、さまざまな家具がありますよね。
絵を飾る壁の前に家具がある場合は、少し考え方を調整する必要があります。
例えば、ソファの上に絵を飾る場合。
ソファの背もたれから、だいたい20cm〜30cm上に絵の下辺が来るように配置すると、ソファと絵が一体化したような、まとまりのある空間になります。
これが近すぎると窮屈な印象になり、離れすぎると間延びして見えることがあるんですよね。
家具と絵を一つのセットとして捉え、その間の「余白」を意識することがコツと言えるかもしれません。
私の場合、低めのテレビボードの上に飾ったときは、テレビボードの天板から少し多めに35cmほど離して飾ったところ、全体のバランスがとても良くなりました。
実際に確かめてみるのが一番
数字やルールも大切ですが、最終的にはご自身の目で見て「心地よい」と感じる高さが正解だと、私は思います。
そこで試してほしいのが、絵と同じサイズの紙(新聞紙やコピー用紙を貼り合わせたものでOK)を用意して、壁にマスキングテープなどで仮止めしてみる方法です。
実際に飾る前にシミュレーションすることで、「もう少し高い方がいいかな」「やっぱり低めの方が落ち着くな」といった具体的な感覚を掴むことができます。
家族や友人に少し離れた場所から見てもらい、意見を聞くのも良いでしょう。
このひと手間が、後悔しない絵の飾り方への一番の近道かもしれませんね。
絵と絵の最適な間隔はどれくらい?
3枚の絵を飾るとき、見落としがちだけれど、実はとても重要なのが「絵と絵の間のスペース」、つまり「間隔」です。
この間隔が広すぎたり狭すぎたりするだけで、全体の印象は大きく変わってしまいます。
私自身、この「ちょうどいい間隔」を見つけるのに、何度もメジャーを片手に壁の前をうろうろしたことがあります。
ここでは、その最適な間隔を見つけるためのヒントを探っていきましょう。
基本の目安は「5cm〜10cm」
まず、一般的なガイドラインとして覚えておくと便利なのが、「5cmから10cm」という数字です。
多くのインテリアデザインにおいて、複数のアートを並べる際には、この範囲内の間隔が推奨されています。
なぜなら、これくらいの間隔が、それぞれの絵の独立性を保ちつつ、全体としての一体感も損なわない、絶妙な距離感だからなんですよね。
もし迷ったら、まずは間隔を7cmくらいに設定してみるのが良いスタートかもしれません。
そこから、飾る絵のサイズや壁の大きさとのバランスを見て、少し広げたり狭めたりして調整していくと、理想のバランスが見つかりやすいように感じます。
絵のサイズとの関係
ただし、この「5cm〜10cm」はあくまで目安です。
飾る絵のサイズによって、最適な間隔は少し変わってきます。
例えば、ハガキくらいの小さな絵を3枚並べるのであれば、間隔は5cmよりも狭い、3cmくらいの方が、キュッとまとまって可愛らしく見えるでしょう。
逆に、横幅が50cm以上あるような大きな作品を3枚並べる場合は、間隔を10cm以上に広げないと、窮屈で圧迫感のある印象になってしまうかもしれません。
基本的には、「大きな絵なら間隔も広めに、小さな絵なら狭めに」と考えると、バランスが取りやすいと言えそうです。
これは、絵と間隔の比率を一定に保つ、という考え方ですね。
「均等」が美しさの鍵
そして、何よりも大切なことがあります。
それは、3枚の絵を並べる際に、その間隔を「すべて同じ」にすることです。
1つ目の間隔が5cmで、2つ目の間隔が8cm、というようにバラバラになってしまうと、途端にまとまりがなく、雑な印象を与えてしまいます。
これは、たとえ1cmの違いでも、意外と人間の目は敏感に察知するものです。
絵を飾る際には、必ずメジャーを使って、絵と絵の間の距離を正確に測ることをお勧めします。
この「均等な間隔」というルールを守るだけで、プロがディスプレイしたかのような、洗練された美しい壁面を作ることができるはずです。
高さやレイアウトと同じように、ここでもマスキングテープなどを使って、壁に印をつけながら作業を進めると、失敗が少なくなりますよ。
一見、地味な作業に思えるかもしれませんが、この丁寧さが、美しい3枚の絵の飾り方へと繋がっていくんですよね。
アートパネルで気軽に試してみる方法
「3枚の絵を飾りたいけれど、本格的な額装の絵画はちょっとハードルが高いな…」と感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。
そんな方に、私が心からおすすめしたいのが「アートパネル」という選択肢です。
私自身、アートの世界に足を踏み入れたばかりの頃、このアートパネルの存在にどれだけ助けられたことか分かりません。
気軽にアートを生活に取り入れられる、素晴らしいアイテムなんですよね。
アートパネルって、そもそも何?
アートパネルとは、木製のパネルに、絵が描かれたり印刷されたりした布や紙を貼り付けたものです。
ファブリックパネル、という名前で呼ばれることもありますね。
最大の特徴は、フレーム(額縁)がないことと、その軽さです。
フレームがないため、作品そのものが持つ雰囲気や色を、直接的に楽しむことができます。
そして、非常に軽いので、壁への取り付けがとても簡単なのです。
重たい額縁を飾るときのように、壁に大きな穴を開ける必要がない場合が多く、それだけでも心理的な負担がぐっと軽くなると思いませんか。
3枚セットも豊富
アートパネルの嬉しいところは、初めから「3枚で一つの作品」としてデザインされた、3連(3枚セット)のものがたくさん販売されている点です。
大きな一枚の絵を3つに分割したようなデザインのものは、並べて飾るだけで、誰でも簡単におしゃれな空間を演出できます。
どの絵を組み合わせようか、というバランスに悩む必要がないので、アートを飾るのが初めての方には特におすすめしたいです。
テーマやカラーがあらかじめ統一されているため、レイアウトの基本さえ守れば、まず失敗することはないでしょう。
風景や植物、抽象的な模様など、デザインも本当に多岐にわたるので、きっとあなたの部屋のインテリアに合うものが見つかるはずです。
飾り方の自由度が高い
アートパネルはその軽さから、飾り方の自由度が非常に高いのも魅力です。
もちろん、壁に掛けて飾るのが基本ですが、例えば、チェストや棚の上に、ただ立てかけて置くだけでも、とても素敵なディスプレイになります。
壁に穴を開けたくない場合や、季節や気分に合わせて気軽に飾る場所を変えたい場合に、この方法はとても便利ですよね。
私も、お気に入りの小さなアートパネルを3つ、書斎の棚の上に並べて飾っています。
視界に入るたびに、少しだけ幸せな気持ちになれる、私だけの小さなアートスペースです。
このように、アートパネルは、3枚の絵の飾り方を試してみたい、と考えている方にとって、まさに理想的な入門アイテムと言えるかもしれません。
価格も比較的手頃なものが多いので、まずはアートパネルから、あなたのお部屋にアートを取り入れる楽しさを体験してみてはいかがでしょうか。
もっとおしゃれになる3枚の絵の飾り方
- 賃貸でも安心な壁へのアプローチ
- フレームやテーマで空間に統一感を出す
- みんなが集うリビングでの飾り方の実践
- 玄関スペースを彩る効果的な見せ方
- あなたらしい3枚の絵の飾り方を見つけよう
賃貸でも安心な壁へのアプローチ
アートを飾りたい、という気持ちが盛り上がってきたとき、ふと頭をよぎるのが「壁に穴を開けても大丈夫だろうか?」という心配ですよね。
特に賃貸住宅にお住まいの場合、これはとても大きな問題だと思います。
私も以前、賃貸の部屋で暮らしていた頃は、画鋲一つ打つのにも躊躇してしまい、壁を飾ることを諦めかけていた時期がありました。
でも、探してみると、現代には便利なアイテムがたくさんあるんですよね。
ここでは、壁を傷つけることなく、3枚の絵の飾り方を楽しむためのアプローチを一緒に見ていきましょう。
押しピン(画鋲)の穴はOK?
まず、そもそも論として、賃貸の壁に押しピンの穴は許されるのでしょうか。
これは物件の契約内容にもよるので一概には言えませんが、一般的に、画鋲や細いピン程度の小さな穴であれば、通常の生活で生じる損耗(経年劣化)の範囲内と見なされ、退去時の修繕費を請求されないケースが多いようです。
国土交通省のガイドラインにも、そうした旨が記載されています。
ただし、ネジや釘のような大きな穴は、話が別です。
もし心配であれば、一度、管理会社や大家さんに確認してみるのが最も確実で安心な方法と言えるでしょう。
この事実を知っているだけでも、少し気持ちが楽になりませんか。
壁を傷つけない便利グッズたち
とはいえ、やはり壁に穴を開けるのは抵抗がある、という方も多いはずです。
そんな方々のために、今では本当に優秀なアイテムがたくさん開発されています。
いくつか代表的なものを紹介しますね。
- 貼って剥がせる粘着フック・タブ
これはもはや定番と言えるかもしれません。壁にシールで貼り付け、不要になったら綺麗に剥がせるタイプのフックです。様々な耐荷重のものがあるので、飾りたい絵の重さに合わせて選ぶことが大切です。3枚の絵を飾るなら、それぞれの重さを事前にしっかり確認しておきましょう。 - ホッチキスで固定するフック
これは私のお気に入りで、初めて使った時はそのアイデアに感動しました。専用の器具を使って、壁にホッチキスの針を打ち込んで固定するフックです。抜いた跡が本当に小さく、ほとんど目立ちません。石膏ボードの壁であれば、かなりの重さにも耐えられる優れものです。 - ディアウォールやラブリコ
これは、床と天井に突っ張り棒の要領で柱を立てて、そこに棚やフックを自由に取り付けられるようにするアイテムです。壁そのものには一切触れないので、原状回復の心配はゼロです。壁一面を飾りたい、といった大胆なディスプレイも可能になります。
壁に掛けない、という選択肢
そもそも、「絵は壁に掛けるもの」という固定観念から自由になってみるのも、一つの素敵なアプローチです。
例えば、床に直接、大きめの絵を立てかけてみる。
これは、海外のインテリア雑誌などでよく見かける、とてもこなれた雰囲気の演出方法です。
また、チェストや本棚の上、窓辺のカウンターなどに、3枚の絵をリズミカルに並べて立てかけるのも良いでしょう。
これなら、壁の心配は一切不要ですし、気分に合わせていつでも配置を変えられます。
賃貸だからと諦める前に、こうした様々な方法を検討してみることで、3枚の絵の飾り方の可能性は無限に広がっていくように思います。
大切なのは、工夫を楽しむ心かもしれませんね。
フレームやテーマで空間に統一感を出す
3枚の絵をおしゃれに飾る上で、私がとても大切だと感じているのが「統一感」というキーワードです。
それぞれは素敵な絵なのに、3枚並べてみると、なぜかちぐはぐで落ち着かない…。
そんな経験はありませんか。
それはもしかしたら、絵と絵、そして絵とお部屋の間に「繋がり」が足りないからかもしれません。
ここでは、空間全体に美しい統一感をもたらすためのアイデアを探ってみたいと思います。
フレーム(額縁)を揃える魔法
最も簡単で、そして効果絶大なのが、3枚の絵のフレームをすべて同じもので揃える、という方法です。
中に入れる絵のテイストがたとえバラバラでも、同じデザイン、同じ色のフレームに入れるだけで、不思議なほど全体がまとまって見えるのです。
これは、フレームという共通の「制服」を絵に着せるようなもの、と考えると分かりやすいかもしれません。
例えば、シンプルな黒いフレームで揃えれば、モダンで引き締まった印象に。
ナチュラルな木製のフレームなら、温かみのある優しい雰囲気を演出できます。
もし、飾る絵がポスターや写真であれば、ぜひこの方法を試してみてください。
お部屋の他の家具の色(例えば、テーブルの脚の色やドアノブの色など)とフレームの色を合わせると、さらに洗練されたインテリアになるでしょう。
テーマやカラーパレットを決める
これは、先ほどの「バランス」の項目でも少し触れましたが、飾る3枚の絵を選ぶ段階で、あらかじめテーマや色を決めておく、というアプローチです。
例えば、「旅の思い出」というテーマで、異なる国の風景写真を3枚選ぶ。
あるいは、「ブルー&ゴールド」というカラーパレットを決めて、その2色が印象的に使われている抽象画を3枚探す、といった具合です。
この方法の素晴らしい点は、選んだ絵たちが、自然とお互いを引き立て合う関係になることです。
「なぜこの3枚が一緒に飾られているのか」という理由が明確になり、見る人にもその意図が伝わりやすくなります。
あなただけの小さな展覧会のキュレーターになったような気分で、絵を選んでみるのはとても楽しい作業ですよ。
インテリアと調和させる
最後のコツは、視点を少し引いて、絵だけでなく、部屋全体を見渡してみることです。
飾ろうとしている絵の色や雰囲気が、お部屋のインテリア(壁紙、カーテン、クッション、ラグなど)と調和しているでしょうか。
例えば、モノトーンでまとめたモダンなリビングに、とてもカラフルでポップな絵を3枚飾ると、少し浮いて見えてしまうかもしれません。
逆に、それを「差し色」として意図的に使う、という高度なテクニックもありますが、まずは調和を意識する方が簡単です。
絵の中に使われている色の一つを、クッションや小物でリピートする(拾う)と、絵とお部屋が繋がり、空間全体に統一感が生まれます。
統一感を出す、というと難しく聞こえるかもしれませんが、要するに「仲良しグループを作ってあげる」というような感覚なのかもしれませんね。
フレームや色、テーマといった共通項で、絵たちを、そしてお部屋を、もっと仲良くさせてあげましょう。
みんなが集うリビングでの飾り方の実践
リビングは、家族が集まったり、友人を招いたり、家の中でも特別な「パブリック」な空間ですよね。
だからこそ、そこに飾るアートは、お部屋の印象を決定づける重要な役割を担っているように思います。
3枚の絵をリビングに飾る場合、どこに、どのように飾れば、誰もが心地よく感じられる素敵な空間になるのでしょうか。
いくつかの具体的なシーンを想定しながら、その実践方法を探っていきましょう。
ソファの上が王道スポット
リビングで絵を飾る場所として、最も人気があり、そして効果的なのがソファの真上の壁面です。
ソファという大きな家具があることで、その上の空間は自然と視線が集まるフォーカルポイント(見せ場)になります。
ここに3枚の絵を飾ることで、リビングの主役となるコーナーが完成するわけです。
飾り方の基本は、以前にも触れたセオリーがそのまま当てはまります。
- レイアウト:ソファの横幅に合わせて、水平(横一列)に並べるのが最もバランスが良いでしょう。3枚の絵全体の横幅が、ソファの横幅の3分の2程度に収まると、黄金比とも言える美しいバランスになります。
- 高さ:ソファの背もたれから20cm~30cmほど上に、絵の下辺が来るようにします。座った時に、頭が絵にぶつからない程度の余裕も見ておくと安心ですね。
ソファの色や素材感と、絵のテーマやフレームの色を合わせると、さらに洗練された空間になりますよ。
テレビ周りの壁面を彩る
最近のリビングでは、テレビ周りが少し寂しい、と感じている方も少なくないようです。
大きな黒い画面が無機質に見えてしまう、という悩みですね。
そんな時こそ、アートの出番です。
テレビの横や上の空いている壁面に、3枚の絵を飾ることで、無機質な空間に彩りと温かみを加えることができます。
ここでのポイントは、テレビ画面の存在感に負けないような、それでいて主張しすぎない作品を選ぶことかもしれません。
私なら、自然の風景や、優しい色合いの抽象画などを選ぶでしょうか。
テレビを見ている時にも、視界の端に入るアートが心地よい、と感じられるようなバランスが理想ですね。
テレビ、テレビボード、そしてアートを一つの塊として捉え、アシンメトリー(非対称)にリズミカルに配置すると、とてもおしゃれな雰囲気になるように思います。
何もない大きな壁をギャラリーに
リビングに、家具などが置かれていない、がらんとした大きな壁はありませんか。
そうした壁は、まさにあなたのセンスの見せ所です。
3枚の絵を飾ることで、その壁を、家の中の小さなギャラリースペースに変身させることができます。
この場合、少し大きめのサイズの作品を、余裕のある間隔で飾ると、とても贅沢でモダンな印象になります。
あるいは、あえて小ぶりな作品を3枚、ぽつん、ぽつんとリズミカルに配置するのも、余白の美しさが際立って素敵です。
リビングは、住む人の個性やセンスが最も表れる場所の一つです。
だからこそ、完璧を目指しすぎず、まずは楽しむ気持ちで、あなたらしい3枚の絵の飾り方を試してみてはいかがでしょうか。
そのアートが、きっと家族の会話をより豊かにしてくれるはずです。
玄関スペースを彩る効果的な見せ方
玄関は「家の顔」とも言われる、とても大切な場所ですよね。
自分や家族が毎日出入りするのはもちろん、ゲストが最初に目にする空間でもあります。
そんな玄関に素敵なアートが3枚飾られていたら、きっとドアを開けるたびに嬉しい気持ちになるし、訪れた人にも良い印象を与えられると思いませんか。
ここでは、限られたスペースである玄関を、3枚の絵で効果的に彩るための見せ方について探ってみたいと思います。
第一印象を決定づける
玄関に飾る絵は、その家の第一印象を左右する力を持っています。
だからこそ、どんな絵を選ぶかがとても重要になります。
私のおすすめは、明るくて、ポジティブな気持ちになれるような作品です。
例えば、色鮮やかな花の絵、穏やかな風景画、あるいは心躍るような抽象画など。
「行ってきます」と「ただいま」の瞬間に、その絵が目に入ることで、少しだけ元気をもらえたり、ほっとした気持ちになれたりする、そんな作品が理想的かもしれませんね。
3枚の絵で、歓迎の気持ち(ウェルカム)を表現する、と考えてみるのも楽しいアプローチです。
限られたスペースでのレイアウト
玄関はリビングほどスペースが広くないことがほとんどです。
だからこそ、レイアウトには少し工夫が必要になります。
もし、横に長い壁面があるなら、リビングと同じように横一列に並べるのが良いでしょう。
しかし、多くの玄関では、縦長のスペースの方が見つけやすいかもしれません。
そんな時は、3枚の絵を縦一列に並べる垂直のレイアウトが非常に効果的です。
目線が自然と上下に誘導されることで、天井が高く見え、空間に広がりを感じさせることができます。
靴箱(シューズボックス)の上は、絶好のディスプレイスペースです。
壁に掛けるだけでなく、3枚の小さなアートパネルを、雑貨や小さなグリーンと一緒に立てかけて飾るのも、とてもおしゃれに見えますよ。
照明を味方につける
玄関は、窓がなくて日中でも少し暗い、というお宅も多いのではないでしょうか。
そんな時は、ぜひ「照明」を味方につけてみてください。
飾った絵に、小さなスポットライトやダウンライトの光を当ててあげるのです。
そうすることで、絵はまるで舞台の上の主役のように浮かび上がり、その魅力が一層引き立ちます。
光が当たった部分は明るく、それ以外の部分は影になることで、空間に立体感と奥行きが生まれるんですよね。
これは、美術館で使われている展示テクニックと同じです。
最近では、電池式で配線工事が不要なスポットライトもたくさんありますので、賃貸住宅でも気軽に試すことができます。
光と影を操って、自分だけの小さなギャラリーを玄関に作り出す。
そう考えるだけで、なんだかワクワクしてきませんか。
玄関という小さな空間だからこそ、3枚の絵の飾り方の工夫が、大きな効果を生むのかもしれません。
あなたらしい3枚の絵の飾り方を見つけよう
さて、ここまで3枚の絵の飾り方について、レイアウトの基本から、バランス、高さ、間隔、そして場所別のコツまで、様々な角度から一緒に探求してきました。
たくさんのテクニックやセオリーがあり、もしかしたら「なんだか難しそう…」と感じてしまった方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、私が最後に一番伝えたいのは、そうしたルール以上に大切なことがある、ということです。
ルールはあくまでヒント
これまでお話ししてきた様々なルール、例えば「高さは床から145cm」や「間隔は5cm〜10cm」といったものは、決して絶対的な決まりではありません。
それらは、先人たちが試行錯誤の中で見つけ出した「こうすると失敗しにくいですよ」「美しく見えやすいですよ」という、親切なヒントやガイドラインのようなものだと私は考えています。
だから、まずはこのヒントを頼りに試してみて、そこから自由に、あなたらしくアレンジしていくのが一番良いのではないでしょうか。
例えば、あえてセオリーを破って、床に近い低い位置に飾ってみることで、ユニークで落ち着きのある空間が生まれることもあります。
間隔を極端に近づけて、3枚を一体の作品のように見せるのも面白い試みです。
アートは本来、とても自由なものです。
その飾り方にも、唯一の正解なんてないんですよね。
「好き」という気持ちを大切に
テクニックやセオリーを学ぶことは、もちろん大切です。
でも、それ以上に大切なのは、あなた自身が「この飾り方が好きだな」「見ていて心地よいな」と感じる気持ちではないでしょうか。
流行りのインテリアや、誰かのお手本を真似するだけでは、心から満足できる空間は作れないように思います。
たとえセオリーから少し外れていたとしても、あなたの心が「これだ!」とときめく飾り方こそが、あなたにとっての最高の3枚の絵の飾り方なのです。
3枚の絵を選ぶときも同じです。
有名な画家の作品である必要も、高価なものである必要もありません。
あなたが旅先で買った一枚のポストカード、お子さんが描いた一枚の絵、そして道端で見つけた美しい一枚の葉っぱ。
それらすべてが、あなたにとっては等しく価値のある、素晴らしいアートになり得るのです。
さあ、楽しむことから始めよう
難しく考えすぎず、まずは楽しむことから始めてみませんか。
床に絵を並べて、ああでもない、こうでもないと配置を考えてみる。
マスキングテープで壁に印をつけながら、家族と相談してみる。
その試行錯誤のプロセス自体が、アートとの対話であり、とても創造的で豊かな時間だと私は思います。
この記事が、あなたがアートとの暮らしを始める、小さなきっかけになれたら、これ以上嬉しいことはありません。
さあ、あなただけの3枚の絵の飾り方を見つける冒険に、出かけてみましょう。
壁は、あなたの感性を表現するための、真っ白なキャンバスなのですから。
- 3枚の絵の飾り方の基本はレイアウトパターンを知ることから
- 横一列の配置は空間に広がりと安定感を与える
- 縦一列の配置は天井を高く見せる効果がある
- 作品のバランスはテーマや色で共通点を作ると整う
- 中心となる主役の絵を決めると安定感が生まれる
- 飾る高さは床から145-150cmの目線の高さが基本
- ソファの上なら背もたれから20-30cm上が目安
- 絵と絵の間隔は5-10cmが基本だが絵のサイズで調整する
- アートパネルは軽く賃貸でも気軽に試せるので初心者におすすめ
- 賃貸の壁には貼って剥がせるフックやホッチキス式フックが便利
- 壁に掛けず床や棚に立てかけるのもおしゃれな方法
- フレームを揃えるだけで全体の統一感が格段にアップする
- リビングではソファの上やテレビ周りが飾り場所の王道
- 玄関には明るい印象の絵を飾り家の顔とする
- ルールはヒントとして捉えあなたらしい飾り方を見つけるのが最も大切